think-organize

考える基本

考えを整理する

手段と目的は混同されがち

MECEやロジックツリーなど、いわゆるロジカルシンキングに基づいた
整理手法が世の中にあふれている。

手段としては強力な一方、かなり頭を使うので手段と目的を混同しやすい。

例えば、物事を MECE にしようとした挙句
「整理そのもの」が出来なかった、という事はないだろうか。

ここでは、ロジカルシンキングよりも強力さは落ちるが
現場で使うには十分足りうる整理手法を挙げていく。

構造化と視覚化

大分類では 2 つ、各々に手法がぶら下がっている。

    1. 構造化する
      • 1-1. 因数分解する
      • 1-2. 一覧化し、似た者同士を集め、一言で表現する
      • 1-3. 表にする
    1. 視覚化する
      • 2-1. 図に起こす
      • 2-2. グラフにする

以下、詳細に挙げていく。

1. 構造化する

構造化とは「バラバラになっているものを、特定の規則でまとめること」である。

構造化には主に次の 3 つが存在する。

  • 1-1. 因数分解する
  • 1-2. 似た者同士を集める
  • 1-3. 表にする

1-1. 因数分解する

あなたはある町の、特定年代の歴史を調べているとしよう。

以下の情報を得たとする。

X 町は 1990 年代に注力産業を 第1次産業から第3次産業へ変えていった
X 町は その後 2000 年代に人口が 1% ほど微増した
 注力した飲食業にて開業する人が増えたから、と記録にある
X 町は 1990 年代に、主に飲食業・情報通信業に注力した
X 町は 2000 年代に飲食業で盛んな町として栄えた

「X町は」が繰り返されているので、野暮ったいだろう。
これを因数分解しよう。

X町は、以下の歴史をたどっている。

1990 年代に注力産業を 第1次産業から第3次産業へ変えていった。
その後 2000 年代に人口が 1% ほど微増した。
 飲食業にて開業する人が増えたから、と記録にある。
1990 年代に、主に飲食業に注力した。
2000 年代に飲食業で盛んな町として栄えた。

次は「年代」ごとにバラバラになっているので、まとめよう。
主に 1990年代と2000年代に分かれているので、この2つでまとめる。

X町は、以下の歴史をたどっている。

1990 年代には
注力産業を第1産業から第3次産業へ変えていった。
業種は主に飲食業である。

2000 年代には
飲食業で盛んな町として栄えた。
また、その影響もあって人口がやや微増した。
 飲食業にて開業する人が増えたから、と記録にある。

以上のように、バラバラだった物事をまとめ上げ(因数分解)し、整理できる。

1-2. 一覧化し、似た者同士を集め、一言で表現する

あなたは上司に次のようなことを任されたとしよう。

「最近、班内の仕事がうまく回っていないと思う。
班内に、どこに思い当たりがあると思うか聴いて、まとめてくれないか」

班内に聞き込みをして「うまく行ってない思い当たり」の情報を次のように得た。

  • 別の班からの割込みが多くて集中が出来ない
  • 職場内に時々ゴミが散らかっていて目に障(さわ)る
  • 挨拶しても返事がなくて、元気に仕事に取り掛かれない
  • 班内での依頼内容があいまいで確認に時間がかかっている
  • 報告・連絡・相談しても返事が半日後になったりするので、初動が遅くなる
  • 別の班の仕事を一部担当しているので、本業に手を取れない

この一覧をもとに、似た者同士を集めてみる

  • 別の班からの割込み・差し込みが多くて集中が出来ない
  • 別の班の仕事を一部担当しているので、本業に手を取れない
    ...
  • 職場内に時々ゴミが散らかっていて目に障(さわ)る
  • 挨拶しても返事がなくて、元気に仕事に取り掛かれない
    ...
  • 班内での依頼内容があいまいで確認に時間がかかっている
  • 報告・連絡・相談しても返事が半日後になったりするので、初動が遅くなる

ここまで出来たら、まとまった似た者同士を一言で表現してみよう。

  • << 別の班の仕事が負担になっている >>
  • 別の班からの割込み・差し込みが多くて集中が出来ない
  • 別の班の仕事を一部担当しているので、本業に手を取れない
    ...
  • << 職場環境が快適ではない >>
  • 職場内に時々ゴミが散らかっていて目に障(さわ)る
  • 挨拶しても返事がなくて、元気に仕事に取り掛かれない
    ...
  • << 仕事の取り掛かりに時間がかかる >>
  • 班内での依頼内容があいまいで確認に時間がかかっている
  • 報告・連絡・相談しても返事が半日後になったりするので、初動が遅くなる

最初の聞き込みだけの情報よりも整理してまとまったとはずだ。

長くなったのでやり方を繰り返すと、以下の 3 つを順にやることだ。

  • 一覧化する
  • 似た者同士を集める
  • 似た者同士を一言表現する

1-3. 表にする

例えば「商品A, B, C が1年間で年齢層別にどれだけ売れているか」
を調べることになったとしよう。

調べていくうちに、以下の情報を得たとする

  • 10-20 代は、商品A は 200 万件, 商品B は 30万件, 商品C は 120万件
  • 30-40 代は、商品A は 70万件, 商品B は 300万件, 商品C は 10万件
  • 50代以降は、商品A は 5万件, 商品B は 20万件, 商品C は 180 万件

因数分解は出来ているが、数字同士の比較がややしづらい。
こういった数値やデータを扱うときには、表で整理する。

think-organize-map

2. 視覚化する

構造化されるものは、大抵が文字のみである。
視覚情報を補って、より整理を進めやすくする。

手法は主に以下の 2 つである。

  • 2-1. 図に起こす
  • 2-2. グラフ化する

2-1. 図に起こす

図に起こすことで、以下のことが容易になる。

  • 全体像の把握
  • あるもの同士の関係性の把握

例えばどこかに行きたい(ある地点からある地点までの全体を把握する)とき、
ほとんどの人が地図を利用するはずだ。

もし文字起こしと構造化で

  • 全体的なことが分かりづらい
  • 関係性が良く分からない

と思ったら、図に起こしてみる。
簡易的な「役割の相関図」をここに挙げておく。

think-organize-link

2-2. グラフ化する

扱うデータ数が何百件・何万件にもなる場合は、
表だけで理解をするには限界がある。

その場合は表をグラフにより視覚化して整理する。

1-3. 「商品A, B, C が1年間で年齢層別にどれだけ売れているか」
は少量のデータだが、グラフ化の一例としてみる。

think-organize-graph

まとめ

  • 考えを整理する時には、手段と目的を混同しない
  • 現場で力を入れずにできる整理手法は、以下の通りである
    1. 構造化する
      • 1-1. 因数分解する
      • 1-2. 一覧化し、似た者同士を集め、一言で表現する
      • 1-3. 表にする
    1. 視覚化する
      • 2-1. 図に起こす
      • 2-2. グラフにする

その他「考える」為に必要な基本を
答えを出すためにに考える」に一覧化しているので、そちらを参照してほしい。

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