すぐに本題へ入ってはいけない時
自分と相手が持つ「話の前提」が一致していないならば、
すぐに本題へ入ってはいけない。
例えば、次のようなことをよく言われていれば
「話の前提」を伝えることが不足している。
- 「何について話しているのですか」
- 「話は大体わかったのですが、一体何があったのですか」
話の前提を伝える
必要なのは次の 3 つである。
-
- 目的(何がしたいか)
-
- 経緯(話に至るまでに起きたこと)
-
- 背景(何が起きているか)
今、自分が次のような状況に置かれているとしよう。
- LAN 配線でパソコンA をインターネットに繋げる仕事を任された
- しかし、配線の知識が無く困っている
- 有識者と聴いた他部署の X さんにやり方を聴くことにした
X さんへ伝える「話の前提」は次のようになる。
私は LAN 配線でパソコンA を
インターネットに繋ぎたいと考えています。そもそも、うちの部署で詳しい Y さんがやるのが筋ですが
長期出張で不在の為、私がやることになりました。そこで、やり方を調べたのですが
LAN とは何か、無線LAN・有線LAN の違いとは何か...
と混乱気味で困っている状況です。そこで、本題なのですが質問をさせてほしいです
...(以降省略)
1/ 目的で「何がしたいか」を伝える
まずは、目的(自分が何をしたいか) を伝える。
でなければ、相手は大雑把にでも何を考えるべきか
分からなくなってしまう。
私は LAN 配線でパソコンA を
インターネットに繋ぎたいと考えています。
2. 経緯で「話に至るまでに起きたこと」を伝える
経緯を通して、なぜその話をすることになったのか
を相手に伝え状況を理解してもらう。
そもそも、うちの部署で詳しい Y さんがやるのが筋ですが
長期出張で不在の為、私がやることになりました。
3. 背景で「何が起きているか」を伝える
話をすることになった理由を把握してもらうために
何が起きているか、を伝える。
そこで、やり方を調べたのですが
LAN とは何か、無線LAN・有線LAN の違いとは何か...
と混乱気味で困っている状況です。
前提を伝えることで、話を始められる
もし話の前提が伝わらないまま進めると、X さんからすると
- 「同部署内の詳しい人に聴けばいいのでは」
- 「そもそも LAN に関してどれだけの知識量なのか」
という状態から話が始まってしまう。
前提を伝えて初めて、同じ状態で話を始められる。
まとめ
- 本題の前に前提を伝える
- 前提では以下の3つを伝えること
- 目的(何がしたいか)
- 経緯(話に至るまでに起きたこと)
- 背景(何が起きているか)
その他「伝え方・聴き方・尋ね方」を
「専門知識を活かす為に、伝える・聴く・尋ねる」に一覧化しているので、
別途参照いただきたい。